羽ばたけなくて

「戸締り、よしっと。」

玄関のドアを軽く動かし

鍵が掛かっていることを確認する。

こうして最後に鍵を掛けることもそうそうないので、

ちょっとだけ緊張してしまう。

……情けないな、私。

すぐ隣でヨウもまた、

今私がしたようにドアを再確認する。

「うん、大丈夫だよ。お姉ちゃん。」

「じゃあ、行こうか。」

「うん!」

私たちは並んでゆっくりと歩き始めた。

まだ午前中だというのに日差しが突き刺すように痛い。

ツバの大きい帽子を被ってきていても、

いとも簡単に通り抜けてしまう。

せっかく紫外線対策をしてきても、

無駄なんじゃないかと思う。

たっぷり時間をかけて日焼け止めを塗ってきたのに。