「帰ってきてから羽衣、

 生き生きしてるからお母さん安心したわ。」

美園たちとの旅行からしばらくが経ち、

私はいつものように家族4人で食卓を囲んでいた。

今日の夕食メニューは、私の大好きな肉じゃがだ。

じゃがいものホクホク感がなんともたまらない。

私はこれで何口目かのじゃがいもをほお張りながら、

お母さんに視線を合わせてこくんと頷いた。

「すっごく楽しかったんだもん。

 それにもうそんな心配しなくていいって。

 だって私、もう高校生なんだし。」

私の言葉に今度はお父さんが口を開いた。

「高校生とはいっても、

 まだまだ子どもには変わりないんだ。

 親というものはそういうもんだぞ。」