美園は「まったくもう」と呟きながら

ソファの裏側にもたれるように座り込んだ。

「おい、美園。俺を置いていくなよ。」

パタパタと小走りに大志が部屋へと入ってくる。

そして、

さっきの美園と同じように雅也の顔を覗き込むと、

「チェッ」と小さく言いながら

さりげなく美園の隣へと座った。

「これからもっと4人で楽しもうかと思ったのにー。」

美園がまるで駄々っ子のような声をあげながら言うと、

大志の方へと視線を向け、

「私、もう大志とは十分すぎるほど遊んだけど。」

と冷たくあしらった。

その言葉を受け大志は

「そんなこと言うなよ」と軽いトーンで言いつつも、

少し肩を落としている様子だ。