羽ばたけなくて

今はそれぞれお風呂も済んで、

思い思いに時間を過ごしている。

大志は美園を強引に誘い、

バルコニーで涼んでいる。

部屋の中からでも

バルコニーの様子がわかるほどに大きい窓。

大志が美園にちょっかいを出している姿がよく見える。

私は洗ったばかりの髪を

タオルで拭きながら麦茶を一口飲んだ。

私って、やっぱりこういうので十分なんだよね。

着ているパジャマを見つめながら心の中で呟く。

私のパジャマはとてもシンプルな

色気もなにもない淡いプルー一色。

対して美園はパステルピンクで

小さいリボンがたくさん付いた、

まさに女の子のそれだった。