羽ばたけなくて

上がってみると思っていた以上に

体力を使ったんだと実感する。

海の中では軽かった体が、

砂浜に来た瞬間ずしっと重くなったのだから。

私は思わずその場にしゃがみ込んだ。

両脚が、鉛のように重い。

美園はそんな素振りを見せずに

足取り軽く別荘の中へと入っていった。

大志も美園に続くようにすたすたと入っていく。

雅也は夕日の鮮やかな輝きに見入るように砂浜に立っている。

その輝きに照らされた雅也の横顔があまりに綺麗で、

私は思わず見とれてしまう。

映画のワンシーンみたいだな、そんなことを思いながら。