羽ばたけなくて

こういう遊びに関しては抜かりのない大志。

大志の両手にはパンパンに膨らんだ大きなビーチボール。

用意周到とは大志の行動に

ぴったりな言葉のような気がする。

そんな事を思いつつ、

私もみんなの後を追うように海へと入った。

少しひんやりとした感覚が

くすぐったくもあり気持ちいい。

砂浜に近い方に私と美園が、

少し中へと入ったところに大志と雅也が

4人で大きな四角を描くように向かい合って立つ。

海が大好きなのか、

美園はまるで子どもに戻ったかのように

はしゃぎながら水をパシャパシャとさせている。

私もまた両足に感じる砂を確かめながら水と戯れる。

指の間に埋まる砂の感触がたまらない。

とその時だった。