羽ばたけなくて

ふと視線を美園から外してみる。

美園の斜め後ろに並んで立つ

大志と雅也の姿があった。

初めて見る雅也の水着姿に

私の心がドクンと大きな音を立てる。

ブラックの生地のサイドに

白い線が1本スッと入ったシンプルな水着。

意外にも締まった雅也の体つきに、

私の頬がほんのり染まるのが分かる。

雅也の貴重なプライベートな水着姿だ、

ちゃんと記憶に残さなきゃ。

そう思いつつ、

みんなにその視線がばれないように平静を装った。

大志は思いっきり賑やかな水着を身につけていた。

何色もの色のハイビスカスが描かれた、

大志の性格をそのまま表したかのような派手なものだ。

そんなお祭り男、

大志が先陣をきるかのように口を開いた。

「よっしゃ。みんな海まで走れー!」

その言葉を合図に、私たちは海へとダイブした。