羽ばたけなくて

白い壁でてきた可愛らしいペンション風の別荘。

その家のすぐ前に

さらさらとした砂浜が広がっている。

その砂の一粒一粒も燦々と輝く太陽に照らされて

キラキラと光っている。

「ここ、プライベートビーチだから、気にせず遊んで。」

荷物を車から運びながら美園はさらりと言った。

プ、プライベートビーチ……

まさか自分が

そういう場所に来れるとは思っていなかった。

やっぱり美園はお嬢様なのだとこれで再認識させられる。

雅也はというと、

別に驚く様子もなくマイペースで

荷物を別荘へ運び入れている。

やっぱり雅也は、

場所が変わっても態度は変わらないんだ。

雅也らしいな。

そんな事を思いながら、

私も急いで自分の荷物を別荘へと運ぶ。

大志もハッと我に返り、私に続く。

そうして全ての荷物を運び入れると、

美園のおじさんが、

「私は帰るけど、みんな気を付けて過ごすんだぞ。」

と微笑みながら声を掛け、

そして車を走らせ去っていった。