オセロガールの計算違い

こんなとこで素顔さらしてる場合じゃなかった。
ちょっと顔を下げて、うつむきながらはじめちゃんのタオルとメガネをとる。もう遅いか。
開き直って、はじめちゃんの前に行きタオルとメガネを手に持たせた。
黙ってはじめちゃんはタオルで顔を拭く。
わたしは、その整った顔立ちをワクワクドキドキしながら見上げてた。
そしたら、はじめちゃんはスーっと眼を細めて
「あんた誰?」
と聞いたこともないような冷たい声で言った。
冷たい声に一瞬でわたしが凍っていると、女子たちの一団も追い付いてきてはじめちゃんをとり囲んで黄色い声でさえずりはじめた。
魂の抜けてしまったわたしは、もまれてるうちに集団の外側まで押し出されていた。