クローバー♧ハート - 愛する者のために -


「もう、こんな時間。遅くまでスミマセン。帰らないと他の保育士さんたちに、怒られちゃいますよ」

「え、時間?……あーそうですね。帰りたくないですけど、仕方ないですね」



こんなに私が焦っているのに、当の本人は時計を見てもの気にしている様子はない。

まさか、かなりの大物?こんなに遅くに帰ってきたら、どうしたって怒られるのは必至でしょうに。

まるで他人事のよう。



「じゃ、はるさん。このことは、またゆっくり話しましょ。俺なりに、いろいろ調べてみますね」

「ありがとう。でも、無理はしないで」



本当は弁護士とかに、相談できれば一番いいんだろうけど

今の私には、そんな余分なお金はない。

始めは素人考えでどこまで対抗できるか分からないけれど、出来るだけ一人で何とかするつもりだった。

でも護くんが力になってくれると言ってくれただけで、少しだけ力が湧いてきた。

不思議と、なんとかなるんじゃないかと思える。