どうすればいい。何を言えば悠を守れるの、何かいい方法は……。



「だとしても、あなたの子供とは限らない」



苦し紛れに出た言葉がソレだった。



「陽香は俺と別れて直ぐに他の男にいくなんて、器用な真似できないだろ」



俺は知ってるんだぞと言わんばかりに、冷ややかな目で私を見詰める。

やっぱり、嘘だとバレてしまった。

そうだ。裕貴は興信所を使っていたんだった。

もしかしたら悠の戸籍に、父親の蘭が空白になっているのも知っているのかもしれない。



「どうして、今更――」

「俺、結婚したんだ」



そんなこと知ってる。あなたは、櫻井総合病院の院長の孫娘と結婚をした。

当時付き合っていた私を、布きれのように捨てて――。



「だけど、六年経った今でも子供が出来なくて――今では、夫婦仲も冷めてしまってね」