クローバー♧ハート - 愛する者のために -


「本当は、クリスマス当日に渡そうと思ってたんだけど、今日出来上がったって連絡があって……綺麗でしょ?中に、四葉のクローバーがあるんだ」



照れくさそうに額を掻いて微笑む。

彼が言うように、ダイヤモンドの中央に四葉のクローバーが浮かび上がっている。

こんなカット見たこと無い。



「ありがとう。凄く、嬉しい」



膝に悠の頭があるから、動くことが出来ないけれど

両手を大きく広げて目の前の彼を迎え入れる。

護くんも、それに気づき嬉しそうに私を抱きしめてくれた。



「悠ともども、よろしくね」

「もちろん。一緒に幸せになろう」



そう言った瞬間、教会の鐘が鳴り響いた。

また驚いて、離れる私達。

なんだか可笑しい。ここに来て私、驚いてばかりだ。