クローバー♧ハート - 愛する者のために -


結婚式で交わされる誓いの言葉を、少しアレンジした言葉。

でも私達らしくていい。



「はい。私で良ければ、お願いします」



こんな素敵な告白、初めて――嬉しくて涙が出そう。



「左手、出して」



近づき手を出すように促す護くん。

まさか、そんなこと無いよね?

湧きたつ期待を抑えつつ、左手をゆっくりと差し出した。

すると目の前にひざまづき、ポケットから取り出したベルベット素材の小さな箱をあけ

その中から取り出した光り輝くリングを、私の指にスッと嵌めていく。

その行為が、スローモーションのようにゆっくり見え

私はそれを茫然と見詰めていた。

左手に感じる、冷たく堅い感触。

それには、光を反射しキラキラ輝くダイヤモンド。



「綺麗……あれ、これって」



ダイヤモンドの中に何かの形が見える。

私は、それを光にかざす様に手を掲げた。