保父さんという仕事は、結構体力勝負だという事を聞いたことがある。
看護師もそうだけど、大変なときでも笑って献身的に接しなければいけない。
しかも、子供は作り笑顔だと直ぐに見破ってしまう。
大人であれば、それなりに対応出来ても子供はそうじゃない。
直ぐに態度や言葉に出てしまう。
なのに、一ノ瀬センセはみんなから慕われている。
という事は、表裏なく素の自分で接してくれているということ。
なかなか出来ることじゃないと思う。
「今日は、どうしたんです?」
「あ、そうだ。毎年恒例のお泊り会の日時が決まったんです」
と手作り感あふれる小さな冊子を差し出した。
そう言えばそんな時期なんだ。
毎年、子供たちがもっと仲良く出来るためにと園長先生が決めたのが始まり。
親元を離れて、一日だけ子供たちだけで過ごす。
もちろん先生たちはいるから安心なんだけど。

