諦めずに、写真を取り返そうとジャンプを繰り返す。
だけど、そろそろ体力の限界かも。
相変わらず私に返す気は無いらしく、遊んでいるかのようにかわしていく。
「ふ~ん。俺の何を知りたかったの?そんなに、はるさん俺のこと好きなんだ」
「いや、だから、あの……」
少し息が切れながら、言い訳を考える。
ジャンプを繰り返したせいか、それとも意味深に笑う護くんのせいなのか
顔が熱くて堪らない。
「その顔、ズルいなぁ。キス、してもいい?」
「いや、それはダメ」
両手で唇を隠して、抗議する。
そんな私をみて、クスクス喉を鳴らして笑う護くん。
「こら!こんなところで、イチャつかない。イチにぃ、園長先生が呼んでたよ」
両手を腰に当てて、睨み付ける小さな息子。

