「俺が何です?」

「ひゃっ」



上から聞こえた声に、ビクッと肩を揺らす。

俯いてたから気が付かなかった。



「はるさん、上の空で歩いてると危ないよ?」



え、あ……知らない間に、幼稚園の前まで来てたみたいだ。

護くんに声を掛けて貰わなければ、通り過ぎていたかもしれない。



「ご、ごめん」

「で、何見てたの?」



私の手元を覗き込むように、顔を近づけてくる。

それだけでは止まらず、ワザと私の頬にくっつけてきた。



「こ、これ」



ドキドキ高鳴る胸を落ち着かせながら、彼の方へ写真を近づける。