クローバー♧ハート - 愛する者のために -


「分かった。信じて待ってる」

「はい。ありがとうございます」



そう白い歯を見せて笑顔を浮かべた。

良かった、いつもの護くんだ。彼の言葉を……彼自身を信じよう。

そのあと私たちは、他愛のない話をしながら護くんの運転する車に乗り込み

私の家に向かった。



「本当にいいの?晩御飯くらい、食べていけばいいのに」



眠ったままの悠を抱き上げ、布団に寝かせてくれた彼。

今日は悠に付き合っていろいろ歩いたし、疲れているだろうからと

お礼がてら夕飯に誘ったけれど断られた。

明日の仕事の支度があるからと、直ぐに帰ろうとしている。



「はい。今日は、本当に楽しかったです」



靴を履いて振り返る護くん。



「私も楽しかった。本当にありがとう」



玄関先で、名残惜しさを我慢しながら見送る。