「分かった。信じて待ってる」
「はい。ありがとうございます」
そう白い歯を見せて笑顔を浮かべた。
良かった、いつもの護くんだ。彼の言葉を……彼自身を信じよう。
そのあと私たちは、他愛のない話をしながら護くんの運転する車に乗り込み
私の家に向かった。
「本当にいいの?晩御飯くらい、食べていけばいいのに」
眠ったままの悠を抱き上げ、布団に寝かせてくれた彼。
今日は悠に付き合っていろいろ歩いたし、疲れているだろうからと
お礼がてら夕飯に誘ったけれど断られた。
明日の仕事の支度があるからと、直ぐに帰ろうとしている。
「はい。今日は、本当に楽しかったです」
靴を履いて振り返る護くん。
「私も楽しかった。本当にありがとう」
玄関先で、名残惜しさを我慢しながら見送る。

