「え?俺の両親?」



思いもしなかったことを言われたからか、何度も目を瞬かせる。



「うん。私、怖いの。裕貴のこともあったし、もし護くんのご両親に反対されたらって。ほら、私は年上だし……それに悠もいる。もし、世間体とか気にするご両親なら――」



私は護くんほど若くないし、同じことを繰り返して平然と生きていける自信も無い。

だから、もう二度と裕貴の時のような同じ過ちは繰り返したくない。



「反対するわけありません。大丈夫ですよ」



心と同じく揺れる瞳で彼を見つめると、私の不安を掻き消す様に否定した。



「でも――ッ」



護くんの言葉を信用しない訳じゃない。

だけど、私は確実な答えが欲しい。



「大丈夫。でも……あぁ、そうですね……会うのは、ちょっと――」