「……ありがとう、護くん。私もね、ずっと考えてた。私は、護くんより五つも年上だし子持ちだし……護くんを幸せにしてあげられるのかなって。逆に苦しめることにならないかなって――」
「年の差なんて関係ない。俺の幸せは、はるさんと悠の傍にいることなんです。それで、辛い時も楽しい時も分かち合っていきたい。だから――」
きっと断ると思ったのかもしれない。
私の声に被せるようにして、否定した。
「聞いて、護くん」
彼の手を握って、少し興奮気味の護くんを落ち着かせる。
私の気持ちをちゃんと理解してほしい。
今まで何度も彼に助けられて、傍に居てくれて気持ち的にも考える余裕が出来たこと。
不安になって泣いた時も、八つ当たりして怒った時も、由依さんと冷静に話せた時も
彼が居たから乗り越えられた。
逆に言えば、彼がいなかったら今ここで笑っていられなかったかもしれない。
だから、私には……私と悠には、彼が必要だ。
「何度も助けられて、励まされて……あなたといると、とても安心できるの。私こそ、護くんと一緒にいたい。一人の男性として、好き――」

