「る……ハル。起きて、ハルってばぁ」



ゆさゆさ、何度も肩を揺さぶられ意識を浮上させた。

目を開けると、そこには暗闇の中で私を起こそうとしてくれた悠の姿。



「……どう、したの?」



起きたてで頭がハッキリとしない中、上半身を起こし目元を擦る。



「お腹、空いた。何か、食べようよ」



お腹か……そういえば、空いてきたかも。

今何時だろう――。

リビングに出て時計を見ると、短針が七を少し過ぎたあたりにあり、長針が八を示していた。

嘘……もう、こんな時間。五時間近く眠ってたんだ。



「ゴメンね。直ぐに作るから。ん~悠、何食べたい?」



冷蔵庫を見ながら、リビングに座っているだろう息子に声を掛ける。



「オムライスでいいよ」