やっぱり、何かに感づいている。

感のいい子だから、私の変化に何かしかを感じているんだと思う。



「そう?気のせいじゃない」



少しでも彼の気を逸らせることが出来るのなら、私は嘘を吐いてでも安心させてあげたい。

あの時あなたはお腹の中から「生きて」と言ってくれた。

だから、今の私がある。

何が起きても悠だけは守ってみせると、心に誓ったんだから。



「あ、そうだ。さっきの郵便物の中に、ハル宛ての手紙があったよ」



これ以上聞いても、何も聞き出せないと思ったのか

小さく溜息を吐きながら、話題を変えた。



「誰から?」



何気なく聞いた言葉。

けれど、直ぐに後悔することになった。