「大団円って感じ?」



いつの間にか、護くんが悠を連れて私の隣に立っていた。

本当、神出鬼没っていうか、タイミングがいいって言うか――。



「うん。そうかもね」

「ねぇ、ダイダンエンって何?」



私の服の裾を引っ張って、首を傾げる悠。

子供の悠には、少し難しい言葉だよね。



「全て丸く収まったってことかな」

「じゃ、僕。ハルと離れなくてもいいの?」



あ、そうだった。

結局のところ、その話が未だきちんと終わってない。



「裕貴。悠のことだけど……」

「あぁ、もう養子にとは言わない。ただ……出来れば、また会わせて欲しい。いいな、由依」