あれから一週間が過ぎた。

裕貴からの連絡があった日から、上の空になる日が多くなった。

気にしてはいけない、そう思うのに考えてしまう。

彼が、何のために連絡してきたのかを――。



「……ル……ハル、ハルってば聞こえてないの?」



悠が心配そうに私の肩を揺すり、声を掛けてきた。

いけない、また考え事をしてしまっていたみたい。



「ぅえ?あ……ゴメン。何?何か言った?」

「指。血が出てるよ」



指?……悠に言われて自分の指を見る。

すると針が指を突き刺し、今にも血がシャツに落ちそうになっていた。

そういえば、取れたボタンを縫いつけようとしている途中だった。



「ぅわっ、痛っ……ダメね」