私は意地を張って「平気だ」と言い、四人でアトラクションまで行くことになった。
身長制限も問題なくクリアし、暫く並んで待って、いざ出発。
最初は景色を見る余裕はあったけれど、次第にスピードは増し
上げ下げを繰り返し、蛇行し始めるコースター。
周りは楽しそうに悲鳴を上げているけれど、私はそんな余裕なく
必死に安全ベルトにしがみ付いていた。
そして最後は高台から一気に下降し、水辺に落ちて終了。
その頃には、既に放心状態になっていた。
「楽しかったぁ。ハル、大丈夫?」
「だ、大丈夫……」
興奮気味に笑顔を浮かべて駆け寄ってきた悠にも、そう答えるのが精一杯。
あぁ、こんな姿見せたくないのに――。
うぷっ、気持ち悪い。
吐きそうだ……もう二度と、ジェットコースターなんか乗らない。
「あらあら。大丈夫?あなた、陽香さんを見ててあげて。私は悠くんともう少し遊んでくるから。ね、行きましょう悠くん」

