クローバー♧ハート - 愛する者のために -


私も高校生の時に来たことがあるけれど、毎年新しいアトラクションやショーが追加されているみたいで

遊園地のマップに載っているものは、知らないものばかり。



「わぁ、悠くん。どれから乗る?」



あまりこういうところに来ないのか、悠以上に燥いでいる由依さん。

そんな由依さんに圧倒されているのか「え?え?」と悠も戸惑っている。



「こら、由依」

「だって~。折角来たんだから、楽しまなきゃ損でしょ」



マップを手に、テンションの高い由依さんに呆気をとられた。

確かに、子供も大人も楽しめるところではあるけれど――。

こうテンションが高い人がいると、どうも気分が冷めてしまうのはどうしてだろう。



「重ね重ね、すまん。陽香」



裕貴も気にしているのか、溜息を吐いて私に謝った。