次の日――。



「はるちゃん。大丈夫?凄いクマ出来てるけど……」

「あはは……大丈夫です。ちょっと、昨日眠れなくて」



昨日、布団に入ったものの寝付けずに何度も寝返りを繰り返しているうちに

気が付いた時には、朝が来ていた。

そして仕事に出てきたは良いけど、悠の事が気になって集中できない。

挙句の果てに、こうして佳純さんに心配を掛けてしまう始末。


ダメだなぁ……しっかりしなくちゃ。

夕方には、悠に会える。でも本当は会うのが怖い。

だけど――今度こそ私の気持ちを分かって貰えるまで、ちゃんと伝えたい。

なんとか仕事を無事に終え、自転車を漕いで悠の待つ幼稚園へ。



「あ。一ノ瀬センセ、こんにちは」



護くんの姿を見つけて、駆け寄る。

そんな私に気が付いて彼も笑顔で、会釈をしてくれた。