クローバー♧ハート - 愛する者のために -


「あ、そうだ。悠の誕生日、来週ですよね。その日にしませんか?」



そう言えば、二十三日は悠の六歳の誕生日。

忘れてたわけじゃないけど、最近ドタバタしてて準備とか何もしていない。

今年は何をプレゼントしようか。


悠は私に気を使っているのか、何が欲しいとかは普段言わない。

だから毎年プレゼントに悩んでしまう。

予算だってそんなに無いから、今流行りのゲームとか高いものは買えない。

かと言って、お友達に聞くと直ぐにバレちゃうし護くんなら何か知ってるかも?



「あの、一ノ瀬センセ。悠が、欲しいものって知ってたりします?」

「プレゼントですか?んー、あっそれなら俺に任せてください」



少し考えたかと思えば、何かを思いついたのか白い歯を見せながら笑顔を浮かべた。