っ、何を勝手に言ってるの?
悠に話すなんて……私はそれをしたくないからココにいるのに。
それに、さっきも悠の父親になるだなんて――。
驚きのあまり私はただ、口をパクパクさせながら護くんの真剣な顔を見詰める事しか出来なかった。
「君は、確かあの夜の――」
裕貴も突然現れた護くんに驚いたようで、一瞬目を見開いて彼を見ていたが
何かを思い出し落ち着いた様子で、言葉を発した。
「申し遅れました。俺、一ノ瀬護って言います。悠の通う保育士をしています」
なんで、そんなに冷静に自己紹介してるの?
第一、どうやってココが分かったの?
いろいろな疑問が浮かんでは消えていく。
そんな私に護くんは“大丈夫”と言わんばかりに、フッと柔らかな笑みを浮かべる。
「裕貴さん。申し訳ありませんが、今日はこれで失礼します。後日改めてお話しさせて下さい」
そう口早に言うや否や、私の手を掴んでその場から離れようとする。

