クローバー♧ハート - 愛する者のために -


私の声が店内に響き渡り、それまで賑やかだった店内が一瞬にして静かになった。

何が起きたのかと、興味津々に私たちに視線を向けている。

けれど、そんなこと構っていられない。

それほどに私の怒りは、頂点に達していた。


私の事は何を言われても、我慢できる。

だけど、悠の事は別だ。

何も知らない癖に……いつ誰が悠のことを邪魔だって言ったのよ。

悠は私の宝。彼がいたから私は生きてこれたのに。

感謝こそすれ、邪魔だなんて一度も思ったことない。



「は、陽香。落ち着けって」



いつかも聞いた言葉。だけど聞いて流せるほど、大人じゃない。

自分の子供の事なら尚更。



「落ち着いてなんていられないわよ。悠は、私の命同然なの。あの子が居たから、私は今ココにいられるの。生きていられるの」



泣いちゃダメ。私は裕貴に悠を諦めてもらうために、ココに来たんだから。

ちゃんと解って貰うまでは、泣くな。

涙声になりそうな声を、必死に堪えて話を続けた。