「……あれ」
いない。
昇降口についた私は首を捻った。
いつもの三バカがいないのだ。
キョロキョロしてみるも、何処にも一斗、二斗、三斗の姿はない。
怪我がまだ治ってない?
また何かあったとか?
襲われてないよね?
不安は募るばかり。
でも、今自分にできることは何も無い。
「…まただ」
また、私は人を不幸にした。
いつもそう、いつも私のそばにいた人達が不幸になる。
そして、今回も私は無事。
「――でさ~」
「うおっ、あれ姫宮じゃね!?」
「マジだ!やっべぇ、相手してくれっかな?」
「くっそ~俺今金持ってねーよ」
そんな会話が聞こえてきた。
ハッとして思考を中断する。
サカサカ歩いて二階の教室にいった。
ガラッと開ける。
教室中の視線が私に集まった。
正直、痛い。
それでも気にしないフリ。
苦しそうなとこ見せたら、アイツらの思うつぼだから。
私は、ここでは感情を表に出したらいけない。
ここに、私の居場所はないから。


