こうして私はバイクで楽々な登校をした。
たったの2、3分だったけど、それでも気持ち的にはこっちが楽だ。
「――ほらよ」
校門前で、レンはバイクを止めた。
きっとこれからバイクを停めにいくんだろう。
「フー」
「ばあさんかよ」
降りてすぐ息をついた私に、レンは笑いながらいった。
ば、ばあさんって…。
「しつれ」
「じゃあな」
そのままレンは走り去っていってしまった。
…私にとって彼は、今のところ好印象だった。
出会いはあんなんだったけど、思いの外いい関係じゃないかと思う。
距離もとれてて、うん。
「…行くか」
私は昇降口に向かった。
ふと、視線を感じたので周りを見た。
(うおっ)
そこには、私を睨む女子、目を丸くする男子。
勿論、全員不良だ。
入ってるチーム?は知らないけど、目を見ればわかる。
嫉妬。
確か、銀狼の幹部や総長は人気が高いって聞いた(真昼から)。
喧嘩が強いのも魅力の一つだろうけど、多分顔がいいからだ。
女子は特にそう。
顔や財力に弱い……私は違うけど。
私は出来るだけ、目を合わせないように校門を離れた。
「姫宮だ」
「アイツッ、レン様にも媚売ってんの!?」
「銀狼に近づくなっての、汚れる」
隠れて言ってるみたいだけど、丸聞こえだ。
もしくは、聞こえるように言ってるか。
私は聞こえないフリ(無視)をしながら歩いた。
一々構ってやれないんだよね。
ゴメンなさいね、みなさん。
何て思う私は、確かに銀狼を汚す存在なのかも。


