私と数メートル離れた所に、黒いワゴン車があった。
ナンバーは隠されてる。
車内は見えない。
バリッバリ怪しい…。
ふと、伝言が浮かぶ。
『帰り道には、気を付けろ』
…これのこと?
なんで予測できたのかしら、銀狼が仕掛けたとか?
もしそうだとしたら、何のために?
(…とりあえず、あの車はまいた方がいいっぽいわね)
ラチられたりしたら困るし。
幸い他に危なそうなのはいないし、敵が増える前にさっさと逃げよう。
視線はあの車で間違いなさそうだし。
「あ~疲れた…」
怪しまれないように、頭が悪そうに呟いてみる。
財布を鞄から取り出して、適当にジュースを買った。
――ガコン。
……わさびジュース?
うっわどうしよ、めっちゃ気になる。
(まぁ、飲まないけど…)
財布とジュースを鞄にしまいながら、トコトコ街の方へ歩いてみる。
さりげなく、携帯のカメラを後ろに向けながら。
…おかしい。
いくら平日で授業中だからって、学生が一人もいないのは異常だ。
北星の生徒も、昨日みたいな他校の待ち伏せもいない。
不良に大人しい日ってある?
答えはNO。
絶対この先、なんかある…予感。


