一階は一年、二階は二年、三階は三年となんとも分かりやすい構造だ。
廊下にはほとんど人がいなかった。
…暴走族の集会か何かがあるのかな?
階段をのんびり上る。
2ー1の教室に向かい、扉を開ける。
―――ガラ。
シン――と、一瞬にして静かになった。
そして、
「やぁ~っと来たぁ~!」
教室の沈黙を破る見事なKYをかまして見せたのは林田 真昼(はやしだ まひる)。
肩口まで伸びた髪を少し赤めのブラウンで染めて、クルクルと巻いてある。
うわぁ、セットにどのくらい時間かけてんだろ?
耳にはピアスがキラッと光っている。
「待ってたよぉ~ん♪」
そう言って呆れてる私を、教室の中に引っ張りこもうとする。
「…来たよ」
「よく来れるよね」
「他校の男にも手ぇだしたって…」
クラスの女子たちがヒソヒソ話してるのを完全無視して、私は教室に入った。


