「ふーっ。」

今日はあの約束の日の日曜日。
康介くんのベスト4決めなのだ!!


天候は快晴。
日焼け止めおっけい。

メイクおっけい。

髪は暑いからポニーテールにした。


帽子はつけないでいいか〜
どうせ焼けちゃうし、日焼け止めだけでいっか!

もう、行かなくちゃ!!


「ママー!いってくるー!」

「はーい、泉くんによろしくね〜」

「はーい」

あたしは、いそいで駅に向かった。


え?
駅に行くと、女の子たちがなにかに群がってる。


その中に、人より背が大きくて見覚えのある姿が見えた。


あれ、泉じゃん。

話しかけづら!!



とりあえず、その女の子たちに近づいた。



キャーキャー言われてんじゃん。
困った顔してるし、話しかけるしかないよね?




「い、泉〜?」


あたしの声は女の子たちの声にもみ消される。


はあ。めんどくさいなあ。

「泉!!!」


泉の顔がこっちに向いてあたしを見つけると、笑顔になった。


「葉月。」

「ほら!いくよ!」

女の子たちを掻き分けて手を握って駆け出した。



「だれ、あの女〜」

「泉くーん!!」

「もっと、喋りたかった〜」


もう、うるさいなあ。聞こえてるよ。



「葉月?わりい。」

「ん?ぜんぜんいいよ?」

「俺、女苦手だわ」

「え〜?(笑)あたし女の子なんですけど?」

「お前は、特別だから」


真顔で泉が言うから不思議に思ったけど


「まー、あたしたち家族みたいなもんだからね!」


あたしがそう言ったとき、泉は寂しそうな笑顔をしていた。


なんだろ?

あたし、なんか言った?