可愛いヤツ。





「えー、なんでよ。橘さん可愛いじゃんっ」



「なんでも。アイツを可愛いと思うとかどうかしてるわ、お前ら」







肩に重力がのしかかった。
動きたくても動けない。足が固まって、動いてくれない。






「アイツとは幼なじみ以外のなにものでもねぇよ。それよりもオレは北山さんとかの方がいいと思うぜ?」










目の前が真っ暗になるとはこのこと。











私は、失恋した。







相手に気持ちを伝えることのないまま、私の初恋は終わったんだ。