「由羅!こっちだ!」

「う、うん!」



快斗に手をひかれ私は森を逃げていた。
この前は鬼が襲ってきて、今回は人間。


鬼たちをよく思っていない人間は鬼退治の名目で襲ってくるらしい。
皆の事が心配だったけど、私たちがいれば足手まといになるからこうして逃げている。





「・・・はぁ・・・はぁ・・・っ!快斗・・・っ、も、無理・・・っ」

「頑張れ!できるだけ離れないと!」




運動神経はずば抜けているけど、体力は人並みの私。
もう足がもつれて・・・・。





「あっ!」




地面に思い切りこけた。
私の手に引っ張られるようにして快斗までこけてしまう。




「由羅、大丈夫か!?」

「ごめ・・・、快斗まで・・・」

「俺の事はいいから、早く立て!」




快斗に引き起こされるようにしてたとうとしたその時。





「ぐっ!」