「で、なにしに行くんだ?社会科見学?」
「あ、うん。今日、お母さんの誕生日なの」
「ああ、千菜さん、そうだったな。今日か」
「だから、プレゼントを一緒に選ぼうと思って」
そう。
今日はお母さんの誕生日。
鬼羅さんとお祝いしたら、きっと喜ぶと思うんだ。
鬼羅さんとお母さんは、離れていた時を埋めるように毎日飽きるほどに話をしていて。
見ていて微笑ましいくらいになかよしだ。
夜、一人でこっそり泣くこともなくなった。
「誕生日・・・?」
「お母さんがね、生まれた日なの。だから、一緒にお祝いしよう」
「生まれた日を祝うのか・・・。そうか」
「きっと、鬼羅さんがお祝いしてくれたらお母さん喜ぶと思うんだ」
「ああ・・・。あいつが喜ぶ事ならば、なんでもしよう」
鬼羅さんがお母さんの事を話すときは、一段と温かく優しい顔になる。
そんな鬼羅さんを見ていると、私も幸せな気分になるのだ。
お母さんは、幸せ者だね。


