鬼姫伝説Ⅲ




「で、なにしに行くんだ?社会科見学?」

「あ、うん。今日、お母さんの誕生日なの」

「ああ、千菜さん、そうだったな。今日か」

「だから、プレゼントを一緒に選ぼうと思って」




そう。
今日はお母さんの誕生日。
鬼羅さんとお祝いしたら、きっと喜ぶと思うんだ。



鬼羅さんとお母さんは、離れていた時を埋めるように毎日飽きるほどに話をしていて。
見ていて微笑ましいくらいになかよしだ。


夜、一人でこっそり泣くこともなくなった。





「誕生日・・・?」

「お母さんがね、生まれた日なの。だから、一緒にお祝いしよう」

「生まれた日を祝うのか・・・。そうか」

「きっと、鬼羅さんがお祝いしてくれたらお母さん喜ぶと思うんだ」

「ああ・・・。あいつが喜ぶ事ならば、なんでもしよう」




鬼羅さんがお母さんの事を話すときは、一段と温かく優しい顔になる。
そんな鬼羅さんを見ていると、私も幸せな気分になるのだ。





お母さんは、幸せ者だね。