お母さんたら、呪いのせいでそこに閉じ込められた人がそこから出るために人を笑わせたり演劇をしたりしているんだって真顔で言うの。
鬼羅さんたら、青ざめた顔してそれを聞いてるんだから。



種明かしはちゃんとしたけど、やっぱりピントは来てないみたい。
それもそうだよね。
そんなもの全くない時代から来たんだもの。




「買い物に行こう」

「買い物・・・」

「鬼羅さんも、そろそろ街の様子とか見に行った方がいいでしょう?鬼羅さんだってここで生きていくんだから」

「そうだな」




あのテレビの一件から、鬼羅さんは少し怖いらしい。
口には出さないけど、私にはわかる。

可愛いところもあるんだ。




「ほら。行こう!」




今日の買い物には目的があるんだ。
今日は特別な日。
それには、鬼羅さんの協力も不可欠なの。