お母さんの姿を見つけ、私はお母さんに抱きついた。
会いたかった。

酷いことを言ったまま、もう会えないかと思ってたから。





「由羅!ああ、よかった・・・。探したのよ・・・」

「ごめんなさい、お母さん。私・・・私・・・」

「いいの。お母さんが悪かったのよ。だから謝ろうと思っておってきたのに姿が見えなくて・・・。もしかしてまたお祭りの方に行ったのかと見に行ったんだけど・・・」

「え・・・?祭り・・・?」





お祭りって、花火大会?
私たち、同じ日に戻ってきたの?
快斗を見ると、快斗も驚いたように目を見開いた。


向こうに一月以上いっていたはず。
でも、こっちでは数時間も経っていない・・・。



不思議。





「由羅、本当に、ごめんなさい。あなたにちゃんと話さなきゃって思ってた。でも、言えなくて・・・。誤魔化したかったんじゃないの。ただ、お母さん自身・・・お父さんの事思い出に変えたくなかったのよ」

「お母さん・・・」

「由羅にはちゃんと受け入れてほしくて。だから、ちゃんと理解できるようになったらって思ってたの・・・でも、どうしても、過去の思い出として話したくなくて」





お母さんにとっては、今も続いている想いなんだよね。