琉鬼さんを見送ると、海にできた道は消え元の海へと戻った。
寂しい・・・。




「鬼羅さん、じゃあ。一緒に戻ってくれるんですね!」




そうだ。
鬼羅さん、私たちと一緒に戻るために残ってくれたんだよね?
人間に戻る薬も手に入れた。


これで、お母さんと同じ時を生きれる。
鬼の力も、命も消えてしまうけど。




それでもいいって、思ってくれたんだよね?





だったら、早く帰ろう。
お母さんが待ってる未来へ。


私たちが、生きていたあの時代へ。





「いや。俺は、そっちにはいかない」







でも、その想いは、鬼羅さんのその一言で崩れ落ちた。