「風邪ひくんじゃないぞ」





「はい」










ストラップにやっていた視線を先生へ向ける











少し微笑んでいた先生に心臓が鳴る












その高鳴りを始めとしてして小さなドキドキが続く












「葵」





「あっ、はい?」






「ここいら辺か?」







気付くと家周辺だった












「あ、そうです!ありがとうございます!」











車を降りてお辞儀をする











「じゃあな」




それだけ言って木田先生は車を動かした











しばらく先生の車が見えなくなるまで動けなかった














当然家に入ると家族からは驚かれた














「何してたの!?」




「あー…落とし物して探してた…」




「直ぐお風呂入りなさいよ!?」





「……うん」









お母さんの言葉が耳に入って来ない










木田先生





















先生を好きになってしまいそう