きみが、目を細めて笑った、、、


花がほころぶような笑顔だ。


その笑顔は、僕が初めて見た顔。


……その笑顔は、僕に向けられたものじゃない。


何時も君の隣には、ぼくがいた。


僕は、隣でふわりと笑う君が好きだった。


いや、好きだ。


今、君の隣には、同じように幸せそうに笑う、優しそうな男がいる。


ねぇ、僕が思いを伝えていたら、結果は変わっていた?


なんて、今更遅いよね……


重なっていく、二人の影を背に、僕は歩き去った。