キーンコーンカーンコーン

ついになってしまった6時間目終了のチャイムだ…
正弘が目で合図してくる。仕方ない行くか…
おれは屋上へと向かう階段へととぼとぼ歩き出した。

屋上には幸いだれもいなかった。おれと安子が付き合うなんていうことを知る人は少しでも少ないほうがいいし、ましてや、おれがこんなブスな安子に告白するところなんて誰にも見られたくなかった。

正弘たちはおれが逃げないよう監視するため物陰から覗いている。まったく、他人事だと思っていいご身分だぜ…

トントントンッ

階段をのぼってくるおとが聞こえてくる。

ゴクリッ

おれは唾を飲んだ。そして…

ギィッ…

屋上入り口の重い緑色の扉が開いていく…

そこに現れた安子は本当にかわいくなかった。