「とりあえず帰るぞ。」







「「はーい。」」








駅に向かって歩く道は、私の大好きな道で、大好きな金木犀の匂いを嗅ぎながら歩ける秋なんてもう最高。



秋生まれっていうのもあるんだけど。








「そういえば修斗、美織ちゃんのこと好きなの?噂できたけど。」








「…美織ちゃん。…あー、いや、好きじゃないよ?僕が好きなのは環太とひよりだけだよ〜。」







私は心の中で、この人は天然タラシだよ、と思ったのだった。