「売れない写真家だって。でも、すごく素敵な写真だった…」 「ふーん。ところで花、今日も俺んち来るだろ?」 いつも放課後は蒼の家でゲームをしたり漫画を読んで過ごしている。 でも今日は、行きたくないと思った。 「ごめん、今日は帰る。」 私がそう言うと、蒼はばっとこっちを向いた。 「具合でも悪いの?」 心配そうに顔を覗きこんでくる。 それもそのはずだ。 だって蒼の家に行かない日は誰かの誕生日か、具合の悪い日くらい。