「祐也(ゆうや)ーっ!おはよー!」



莉帆ちゃんがクラスメイトの高橋(たかはし)祐也に声をかける。



高橋君は少し気だるそうに振り返った。



「莉帆かよ…おはよ。」



「えーっ何よその顔!あ、そーだ、昨日メールで言ってたやつなんだけどさー。」



莉帆ちゃんと高橋君はテニス部に所属してて、よくメールのやりとりをしているらしい。



2人を見てると付き合ってるんじゃないかとも思うけど、実際そういう関係にはなってないらしい。



私は楽しそうに会話をする2人の少し後ろを歩きながら、スマホを開いた。