「あ…。」



雑貨屋の前を通り過ぎようとしたとき。



店内のBGMが聴こえてきた。



『この場所から君と見た花火は
2人の心の中で咲き続ける』



体の震えが止まらない。



やだ、やだ…。



喉が焼けるように痛い。



ぎゅっと瞳を閉じて、浮かんだのは"アイツ"の顔。



暗い夜の闇。コーヒーの匂い。冷たい風。"アイツ"の声。



いやだ…、怖い…、助けて…!