「あれっ瀬野?」 廊下で後ろから声をかけられ、振り返るとそこには、高橋君がいた。 「高橋君…、何してるの?」 「俺は部活終わって帰ろうとしてたとこ。お前は?」 「今日日直だったから、先生に雑用頼まれてて。今から先生にプリント提出しに行くとこ。」 高橋君はふーん、と、納得したような表情。 やっぱりこの人、"アイツ"に似てる…。 本当に、不愉快。 私はぐっと下唇を噛み、その場から立ち去ろうとする。 「じゃあ、私はこれで…。」 「あっ、おい、待てよ。手伝うよ。大変そうだし。」