叶う 〜私の歌を君に〜




「要……」



もういやだ。辛いよ……


私は溢れてくる涙を見られないように自分の席に戻った。



「結海ちゃん……」



咲希ちゃんが私の席に来た。



「あはは、私要くんに怒鳴っちゃったよ〜。クラスの皆んなの前で。ちょっと失敗♪」



咲希ちゃんがわざとおどけたように話す。


でも、私に気を使ってるのバレバレだよ…


しかも、今私はウソでもそんなテンションになれない。



「咲希ちゃん、もう、無理…。私だけ忘れられたんだよ…?どうしろっていうの……」


「結海ちゃん、諦めちゃダメだよ」



咲希、ちゃん……?


急に咲希ちゃんの、今までとは違った真剣な声が聞こえた。


私はさっきから俯いていた顔を上げる。