叶う 〜私の歌を君に〜




バチンッ!



外に出たら、思いっきり自分の頬を叩いた。


少しヒリヒリする。


けれど、それと同時に決意が固まった。


要の前で悲しい顔はしない。


ずっと笑っている。


笑って、送り出してあげるんだ。



「うわっ、大変!」



腕時計を見たら、時計の針は9時50分をきっていた。


9時半だったのにどうして…!



「あ……」



おそらく、その後いろいろ考えていたから遅くなったんだ。


10時に間に合わなかったら……


そう考えると顔が真っ青になる気がした。


走ろう!


そう考える前に、私はもう空港への道を一直線に走り出していた。